只見線🚊全線開通
2011年3月11日、東日本大震災。その直後には柊伍選手の避難生活のきっかけともなる原発事故が発生しました。この年、福島県では他にも大きな災害がありました。7月27日から30日にかけて、新潟県と福島県で記録的な大雨に見舞われ大きな被害が発生、「平成23年7月新潟・福島豪雨」です。この豪雨で、福島県会津地方から新潟県にかけて、堤防の決壊、河川の氾濫が相次ぎ、死者・行方不明者6人、損壊・浸水家屋10,000棟以上の大きな被害となりました。また、JR只見線は橋梁の流失や路盤の崩壊などの甚大な被害を受け、その後10年以上も県内の一部区間で運転できない状態が続いていました。管理人も昔数年間住んでいた只見町ですが(こちらを参照)、当時お世話になった方の家が流されるなど甚大な被害があり、大変衝撃を受けました。柊伍選手は数年間金山町の「ウォータージャンプ金山」で夏場の練習を行っていましたが、この町も只見町の隣町で只見線沿線の町です。会津若松駅と新潟県魚沼市の小出駅を結び、大半が豪雪地帯の山間部を通る、いわゆる典型的な赤字ローカル線です。それゆえすんなり復旧というわけにもいかず、JRと県や沿線自治体の調整が長期化しましたが、10年以上がたつ今年10月1日に待望の全線開通となりました。阿賀野川水系の只見川沿いを走るこの路線は、1日数本しか走りませんが、学生やお年寄りには貴重な生活の足です。また多数のダムと四季折々の絶景があり、風光明媚で撮り鉄さんたちにも人気の鉄道で、この日の地元のニュース、新聞はこの話題一色となりました。
只見町では、全校生徒が100人にも満たない地元只見高校野球部が今春21世紀枠で甲子園出場も果たしたこともあり、只見線の再開通も合わせて明るいニュースが続いています。今年3月の福島県沖地震、2019年10月の台風19号の被害もまだ色濃く残り、東日本大震災からの復興も半ばです。少しずつでも前進して形になっていくことが県民の願いであり希望です。
「ひとつ、ひとつ、実現する ふくしま」