映画?「あと3分」の結末😶

 モーグルの大会には地区大会がありませんので、大会に地区名が入っていてもすべて全国大会です。(詳しくはこちらの「大会について」をどうぞ) そして今回の北海道選手権は大事な位置づけで、7年ぶりに日本で開催されるワールドカップ(富山県南砺市「たいらスキー場」:2/28~3/1)の出場権がかかっています。すでに出場が決定している選手とは別に、(たぶん開催国枠として?)2月上旬の白馬の大会とこの大会の総合順位で各性別2名ずつが選出されるはずでしたが、白馬大会が中止になったため、今回のDMとMO2戦で決定されることになりました。

2/14 デュアルモーグル(DM)
 55名エントリーのもと、原コーチ曰く「Round of 8(準々決勝)が大きなヤマ」で、権利獲得のためにも最低限の順位を確保しておきたい勝負です。柊伍選手は他のランキング上位選手同様Round of 64をシードされ、Round of 32からの出場です。Round of 32と次のRound of 16を順当に勝ち上がり準々決勝進出となりました。勝負の一番でしたが相手の勢いに終始押され、残念ながらここで敗退、6位という結果になりました。

2/15 モーグル(MO)
 他選手の様々な状況が重ならないと自力での権利獲得ができない状況になり、モチベーションが難しかったと思いますが、可能性がある限りやりきるだけです。原コーチも「奇跡を祈りましょう」の言葉とともに、柊伍選手とともにリフトに乗り込んでいきました。

<予選>
 56名のエントリーで、まずここから上位12名が準決勝に進出します。22番スタートで、終始慎重な滑りに見えましたが、細かいミスやブレがあって点数が伸びず、69.86点の6位で準決勝通過となりました。

<準決勝>
 上位12名の予選順位と逆順で7番スタート。6位までがFinal Round進出ですので、ここからが大きな勝負です。そんな心配をよそに、柊伍選手はここで圧巻の滑りを見せてくれました。ターン点が予選より上がっただけではなく、直前の練習で「コーク1080(斜め軸3回転)」を試していた第1エアは、予選と同じ「グラブ付きコーク720」で評価が8.5点と8.3点、第2エアの「コーク720」に至っては9.0点と9.1点! 国内大会での9点台はあまり見たことがありません。当然柊伍選手も初めてです。エア点だけで20点満点中16.44点を獲得しました。ターンとタイムを合わせた総合点も77.66点の堂々トップでFinal Round進出を決めました! 今までで間違いなく3本の指に入るパフォーマンスだったと思います。

<決勝>
 いよいよ順位が決定する決勝です。準決勝1位の柊伍選手は大トリでの滑走となります。この日は全国的に高温傾向で、東北でも20℃前後まで気温が上がっていたところがあったようです。決勝が開始された頃から、2月のばんけいスキー場では珍しい細かい雨が降り出しました。やや霧が出始め、6名中4名がゴールした頃から濃霧でコース上部が見えないほどの状態になり、あと2人というところで中断。10分ほど様子を見るということになりました。その後状況が改善せず、さらに30分待機の判断。改善しなければ準決勝の順位を最終順位とするとの判断がされました。
 実は奇跡的な状況がすべて重なり、準決勝の結果のまま終了だと柊伍選手が権利獲得という状況になっていました。応援する立場としては「このまま終わってくれ」という気持ちになりましたが、しっかり勝ちきって権利獲得をしてほしい思いもありました。選手本人はどんな気持ちで待っていたかわかりません。このまま状況が改善せず時間だけが過ぎていきました。気温の変化からか雨が少しずつ雪に変わってきて、リミットまで残り3分というところで視界が開けてきました。まるで映画の1シーンのような出来事です。ここで競技再開となりました。残された柊伍選手を含めた2名は1時間もスタート付近で待機していたので、コンディションが大変気になります。
 そして最終滑走の柊伍選手の滑りですが、ターン点は3名のジャッジすべてベース点が16点台、エアの評価もすべて8点台、タイムも1位で過去最高の総合78.09点を出しましたが、ターンの少しのミスが響いたのか最終結果は4位。1~4位までが僅差でしたので悔しい限りです。他選手に比べかなり不利な条件や状態でのレースだっただけに何とも悔やまれます。

 「あと3分気象状況がそのままだったなら…」「全員同じ条件で実施できていたなら・・・」と正直不謹慎なことを思いながら、管理人は呆然とレース終了を見届けました。今回のオリンピックのジャンプ男子スーパー団体では、逆パターンの「早い中止判断」が物議を醸しましたが、冬の屋外競技は自分や相手より先に自然を相手に戦わなければならない難しさがあります。しょうがないとわかってはいても悶々とした感情が未だに続いています。
 観る側の思いも様々錯綜しただけに、柊伍選手本人はどんな気持ちでこの挑戦に立ち向かい、そしてどんな思いで滑り切ったのか、想像するだけで涙が出ました。今年は練習環境も万全とは言えず、仕事との両立で明らかに練習量が足りないという大変な状況の中、体調も思わしくなかったことも後日わかりましたが、すばらしいパフォーマンスで最後にパーソナルベストの点を出した柊伍選手。立派です❗誇りです❗❗

 今回も大会運営に携わってくださったすべての関係者の方々に感謝申し上げます。
 また応援してくださった皆さん、ありがとうございました。

 少し時間を頂いて、近日YouTubeチャンネルに今回の動画を投稿したいと思います。

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