シーズン締め
4月1日のテレビ放映や翌日の新聞掲載の反響があまりにも凄まじく、メディアの影響に改めて驚かされました。本人は多くを語りませんでしたが、きっと予想以上の反応に驚いた社会人としてのスタートだったことでしょう。 順序が逆になってしまいましたが、今シーズン最後のレースとなった「第45回全日本スキー選手権」(3/29~30:さっぽろばんけいスキー場)の詳報です。この大会で2位以内であればTeam Japan入りが内定となります。再び代表入りするための今シーズン最後のチャンスです。レース3日前には大雨でスキー場がクローズするなど心配されましたが、関係者の皆さんのご努力や土日は気温が下がり雪模様だったこともあり、無事開催されました。29日の公式記録には、「雪質:こしまり雪」と記載されており、初めて聞く雪質の言葉が非常に印象に残りました。
【デュアルモーグル】⛷⛷
今回は7名審判制で行われ、1人5点の持ち点で、ターン:5点×4名、エア:5点×2名、スピード:5点、計35点で競います。3:2や4:1など必ずどちらかが優位になるよう採点され(スピードはタイム差で自動的に採点)、同点はなく必ず勝負が決します。今回参加規程をクリアしている精鋭での勝負、文字通り国内最高峰の大会です。
Round of 32、Round of 16を、27:8、22:13で順当に勝ち上がり、Quarter Finals(準々決勝)へ進出しました。ここからはランキングの近い選手や上位選手との戦いとなります。
Quarter Finalsの相手は、今シーズンWorld Cupにも出場している急成長株の十代選手。原コーチは「ミスをしなければ決勝まで大丈夫」と語っていましたが、大きなヤマとなる試合です。見ている方はハラハラでしたが、大きなミスもなくゴール。相手選手のミスもあって29:6で完勝、Semi Finals(準決勝)進出を決めました。
Semi Finalsの相手は、1月のWorld University Gameにともに参加した強豪選手です。ややターンミスがありましたが、その後相手にもミスがあり、やや先行してゴール。間違いなく接戦です。エアとスピードは3:2だったものの、ターン4名はすべて2:3、結果は17:18での惜敗。過去一悔しいレースとなりました。残念ながら決勝には進めず3位決定戦も敗れて4位という結果となりました。結果的に準決勝で敗れた選手が優勝しただけに、一層悔しさが残るレースとなりました
【モーグル】⛷
この日のエントリーは36名、予選の上位16名が決勝(事実上の準決勝)、その決勝での上位6名がスーパーファイナル(事実上の決勝)で行われる予定でしたが、雪が舞う中での開催となり、時折見通しが悪く中断もあったため、結果的にスーパーファイナルは行われず、予選・決勝で行われました。
<予選>
昨日の悔しさが残る中でのレースだったと思いますが、いつも通りの滑りで大きなミスもなく、4位での決勝進出となりました。
<決勝>
権利もかかるだけに、大技を繰り出したり、MAXスピードで攻めたりする選手も目立ちました。柊伍選手も予選よりギアを上げての滑りでしたが、第2エアでややバランスを崩したこともあり、結果的に7位で終えました。
現在の柊伍選手の実力からすれば不満足な結果だったことでしょうが、「残念な結果だったが、間違いなく上手くなっている」と、いつもは辛口の原コーチも語るほど成果を感じるシーズンでした。今後どのような活動環境になるかまだ不透明ではありますが、まだ発展途上であるだけに今後の成長に期待したいと思います。
公式リザルトはこちらから
今シーズンの応援ありがとうございました。また、大会にかかわってくださったすべての関係者の御尽力に感謝申し上げます。